Kam - Made In America ('95/EastWestRecords/Atrantic) - Ishigooka (Murda Fuccin' Illustrator!!!!!)
91年、映画「Boyz N The Hood」のサントラ収録曲 "Every Single Weekend"でデビュー。その後、Ice Cubeに見いだされ93年に"Neva Again"でアルバムデビュー。凍てつくような語り口と端整な顔付はWattsの厳しい環境からなるものか、Westを代表する社会派ハードコアなリリシストこそKamである。95年、DJ Quik、BattleCat、Warren G、E-A-Ski、Cold187など今では錚々たる顔ぶれのプロデューサー陣を迎えて製作された2ndアルバム"Made In America"はやや一本調子気味だった前作を超える名作である。95年まさにDeath Row台頭でWest Sideの爆発寸前でラッパーもプロデューサーもこの頃に名を売ったものが多いが、だからこそ、出来たアルバムとも言えるだろう。ブラックモスリムの演説で始まるイントロから12曲はどれもワイルドでノリノリ半端な曲はない。DJ Quikとの相性がいい4曲目"That's My Nigga"、硬派なMC Renらを招いてWatts To Comptonの6曲目"Down Fa Mine"、当時のシングル曲でBattleCat製作する7曲目は"Pumping It Up"使用のブリンブリンと弾ける"In Traffic"、Cold187のクールなファンク8曲目”Givin' It Up"、TLCの”Ain't 2 Proud 2 Beg"とDreの"Stranded On Death Row"をかき混ぜて硬派に仕上げた9曲目"Nut'n Nice"、Warren G仕事の5本の指に入る泣きの11曲目"Keep Tha Peace"など。どの曲も捨てがない。蛇足だが、同年、ネイション・オブ・イスラムの彼はMarion Van Peevlesの映画「Panther」のサントラ番外版”Pump Ya Fist"にも一曲提供している。また、01年には3rdアルバム”Kamnesia"で復活を果たした。04年には新作を出すと噂されるが・・・いかに。West Coastには貴重な硬派なリリシストだけに、これからもWest Coastに喝を入れ続けて欲しい。
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